デンタルニュース

あの音の正体は

歯科医院の治療も近年、予防だけに通う患者さんからは「もう怖くない!」という嬉しい言葉をもらうことも増えてきました。
痛いし、治療は長くて・・・などと言われるのは残念で、早めに来てもらえたらもっと回数も少なくはやく助けてあげられたかもしれないなと思うこともしばしばです。

それでもまな板の上の鯉だという人がいるように、ユニットと呼ばれる診療用の椅子に座らせられたらもう身をゆだねるしかないのかもしれません。
近年治療中は顔にタオルを掛けたり、目元を隠したりする事も多くなりました。
今何をされているのか気になるけれど全く見えないと恐怖も倍増ですね。まだまだ知らないことの多い歯科医院での治療が少しわかってきたら、必要以上に怖がる必要も無いのかもしれませんね。
今日は歯科医院で聞こえる音についてお話ししてみたいと思います。

まず「お口を開けてください」の後によく聞かれる「キーン」というあの甲高い音。
歯を削る治療に使われるタービンという器械です。
空気を圧縮した力で工具を高速で回転させるものです。
発生した熱をおさえるために必ずお水を出して治療をします。併せて吸引のバキュームと呼ばれる機械の音も加わります。
タービンで硬い歯を削るので、ダイアモンドが混ぜられたバーを用います。
器械の振動や、しみる、痛いなど患者さんが感じたりすることが極力少なくなるよう、器械も日々進化しています。

「それでは光を当てるので目をつぶってください。」などと言われたことはありませんか。
これは虫歯の治療中によくあるシチュエーションです。
そのあとピッという小さな電子音が聞こえたことはないでしょうか。
虫歯の穴を埋めるため、材料を光で硬化、接着させたりするときにこの電子音が聞こえます。ちょっと暖かい感じがするという声もよく聞かれます。

神経治療の際には「ピピピピピ」というような電子音も聞こえます。
神経の入っている部屋を掃除して根に薬を詰めるまでの工程中に、神経の部屋の長さを測っています。
この器械を使って、しっかりと神経の部屋の長さをはかり、失った神経の代わりに薬を詰めていくのです。

詰め物やかぶせものを接着したあと、硬化を待つ間にタイマーをかけていくときもありますね。
滅菌が終了した合図や、患者さんが来院されたことを知らせるベル、電話の音など、診療所の音に着目するといろいろな音が溢れています。

このような音についても、不安なまま治療を受けることはせず、もしも疑問に思うことがあれば、目でなかなか見えない治療ですから遠慮無く聞いてみてください。