2019-01

歯ぐきの出血

 お口の中で気になることありますか?とお聞きすると、お悩みで多いのは歯ぐきからの出血をあげられる方が多いものです。
痛みもないので、歯医者さんに行くほどでもないですよね、とか出血も数日でおさまったりするので様子を見ています。と話されたりします。


出血はどうして起こるのでしょうか。
歯ぐきはお口の中の細菌と絶えず戦っています。
食事の後、お口にのこった食べかすをえさにして増殖する細菌の攻撃を受けているのです。

免疫力、抵抗力といえばわかりやすいでしょうか、普段は身体がそういった細菌からの攻撃に負けないように防御したり、唾液の中の酵素に応援してもらいながら戦ったりしてくれています。

それでも細菌の塊は歯垢=プラークとしてお口のなかにとどまり、酸性の毒素のようなものを排出します。すると歯ぐきは炎症をおこしてしまいます。
まるでミミズ腫れのように歯ぐきが充血して腫れ上がるようなイメージです。

炎症をおこした歯ぐきからは微量ながらも血や膿が出てくるので、歯磨きをしたときにハブラシに血がついて見えたり、起床時のお口のネバつき、口臭などの症状につながるのです。

こんな状況は歯周病の始まりです。
歯周病の初期は全く痛みを感じません。
出血、ネバつき、口臭あたりがわずかな手がかりです。

これを見逃してしまうと歯周ポケットが深くなり、たまった汚れが歯石として沈着したり、
長期にわたって住み着いた細菌によって、歯を支えるあごの骨を溶かして行くことになります。

このあたりになると、昔より歯が長くみえてきた、とか、ちょっと疲れたときに違和感があるとか
訴えも深刻になってきます。

あごの骨が溶けてしまうと、元の状態には戻りませんので土台を失ったおうちのように、かむたびに歯が揺らされてぐらぐらと揺れ動くようになってしまうわけです。

このような状態になるまでにはかなりの時間がかかりますが、予防するためにさっそく今日からケアをはじめませんか。

歯周病を防ぐためには歯磨きが効果的です。
皆さんが一日数回している歯磨きが、きちんと正しくできているのかどうかチェックを受けると良いでしょう。

「磨いている」のと「磨けている」のは違ってきます。
歯ぐきの出血があるということは歯磨きの仕方を間違えていることが多いのです。
早めに蔵前の笠原歯科でチェックを受け、お口のトラブルを予防していきましょう。

2019-01-23 | Posted in デンタルニュースComments Closed 

 

女性と歯周病の関係

歯周病は様々な要因が影響しています

歯周病とは、細菌により歯の周りの歯周組織(歯肉・歯根膜・歯槽骨・セメント質)に炎症が起こる病気の総称です。サイレントディジーズ(Silent Disease:静かなる病気)と呼ばれるほど、ひどくなるまで症状を自覚することが少なく、気がついたときには手遅れになることもある恐ろしい病気です。
最近の研究では、歯周病と女性ホルモンの関与が大きいことがわかってきました。女性ホルモンには、ある特定の歯周病菌の増殖を促したり、歯周組織の炎症を悪化させたりする作用があるのです。   
女性ホルモンの分泌は、ライフステージにより変化しますが、単に加齢による物だけでなく、ホルモンのバランスにより歯周病菌が増殖しやすくなったり、悪化しやすくなったりする恐れがあります。こういった女性特有の歯周病のリスクを理解して、適切なケアをすることが大切です。

ライフステージによるリスク

・思春期
女性ホルモンが作られ始める思春期からは、生理の度に歯茎が腫れることもあります。また、ストレスによって免疫力が低下し、症状が悪化することもあります。
・妊娠中
女性ホルモンの分泌が多くなる妊娠中は、特に症状が現れやすくなるうえに、つわりなどで歯磨きが出来なくなることもあるので注意が必要です。また、歯周病は早産や低体重児出産のリスクが高まることもわかっています。
・更年期
更年期になると女性ホルモンの分泌は低下しますが、その影響で骨粗相症になるリスクが高まり、歯周病が重症化する恐れがあります。
また、ドライマウスの人が増えてくるため、唾液による抗菌作用や口内の自浄作用が弱まり、歯周病リスクが高まります。

歯周病を予防しよう

歯周病の予防で一番大切なのは歯磨き。毎日の歯磨きを丁寧にするよう心がけましょう。また、歯ぐきに違和感があったり、歯に歯石がついていたり、長い間歯医者にかかっていない人は、この機会にすぐに歯科医院で検診を受けましょう。
歯の汚れ(歯垢や歯石)は、どんなに頑張っても歯磨きだけで落としきることは困難です。すでに歯医者に通っている方は、3か月に一度、プロの手で徹底的にお口の中をクリーニングしましょう。
歯周病は女性だけでなく、生活習慣、喫煙習慣、ストレス、糖尿病など、様々な要因が影響します。
若いうちから予防の意識を持ち、いつまでも健康な歯を保ちましょう。

2019-01-16 | Posted in デンタルニュースComments Closed