2019-02

虫歯の程度のはなし

一口に虫歯と言っても、痛みの少ないもの、明らかに痛みのあるもの、見た目で判断できるものから、素人目には全く判断のできないものなど、その虫歯の進行状況によってまるで別物のように症状が違います。
また似たような痛みのように感じても、どんなときに何で痛みを感じるのかと話を聞いていくと状態が全く違うこともしばしばです。

さてそんな一筋縄でいかない虫歯ですが、進行状態によってその治療方法が変わってきます。
正しく知って、早めの治療が受けられるように、また治療の選択肢も一つでも多い中から考えていきたいものです。


虫歯のカテゴリーはよくC1,C2,C3,C4 と分けられます。数字が増えるほど進行してしまっている状況を示します。

他にもC0と言って、穴の開いていない、初期の虫歯のような状態を表すものがあります。
この場合、初期虫歯とは言えますが、虫歯のカテゴリーには入れないという考えが主流になりつつあります。
きちんと手入れをして見守り、なるべく削らない、という考え方です。

となると、歯科医院で治療の対象になっていくのはC1〜C4、明らかに一般の人が見ても穴を確認できるような程度のものです。

歯の構造は簡単に言うと、口を開けて見える白く硬い組織のエナメル質が外側を覆うようになっています。
内部に象牙質(ぞうげしつ)、神経の管、また根の部分にセメント質という組織があります。

白いエナメル質に限られた痛みのほぼない、小さな虫歯をC1としています。
ほぼ当日治療が可能な小さな虫歯と言えますが、放置するとエナメル質内部の象牙質にまで虫歯が侵食してしまいます。

詰め物は大きくなるため型を取り、ラボと呼ばれる技工所に注文を出します。出来上がった詰め物を詰めるために治療回数は増えます。

さらに大きくなった虫歯はC3と呼び、神経に及びますので痛みを伴います。
侵された神経を取り除き、綺麗になるまで消毒を繰り返すため、回数が増え、さらに土台や被せ物の型を採り、それを被せるので数ヶ月の治療を必要とします。

更に進んだ虫歯は歯の冠の部分が崩壊し、根だけの状態、C4になります。神経も死んでしまうので当然神経治療が必要になるか、最悪のケースは抜歯をしなくてはなりません。

このように全てのケースで、虫歯は初期からどんどん進化していきますので、早期発見、早期治療を促しています。
早いうちならば、痛みも少なく短期間で治療が終了します。

そのためにも、クリーニングを兼ねた予防、早期発見の来院が必要なのですね。

2019-02-27 | Posted in デンタルニュースComments Closed 

 

着色の原因を知って、白い歯を手に入れよう!

歯の着色の4つの原因

◆飲食物、嗜好品による着色
歯のエナメル質の表面は、ペクリルという薄い膜で覆われています。この膜に紅茶、緑茶、コーヒー等に含まれるタンニンや、タバコのヤニなどが付着・蓄積されて、ステイン(着色汚れ)になります。さらに着色汚れは、ペリクル層の中にあるエナメル質とイオン結合することによって、歯磨きだけでは落とせなくなっていきます。特に、たばこに含まれるタールはペクリルと結びつきやすい性質があり、頑固な着色汚れとなります。

◆加齢による変色
歯のエナメル質の下には、少し黄色がかった象牙質があります。年を重ねるにつれ、エナメル質が薄くなり、象牙質が透けて見えやすくなるので、歯が全体的に黄色く、くすんで見えるようになります。

◆抗生物質の副作用による変色
「テトラサイクリン系」の抗生物質を多く服用すると、象牙質に帯状茶褐色色素沈着や場合によっては歯全体が変色することがあります。

◆そのほかの原因
歯の神経を除去した後に、歯が黒っぽくくすんでしまったり、フッ素の過剰摂取や栄養障害、ホルモン異常などで変色してしまう事もあります。

ホワイトニングとは?

ホワイトニングは、加齢や遺伝などによって黄ばんでしまった歯を削ったりすることなく、安全が確認されている専用の漂白剤で漂白していく方法です。漂白作用で歯の中にある色素を分解して明るさを上げて白くしていきます。通常は、シェードガイド(図のような歯の色をみる指標)で5段階から7段階白くなります。ホワイトニングはオフィスホワイトニングとホームホワイトニングの2種類の方法があります。ただし、1年程度で色が戻りがちになるので、両方を組み合わせて長期間白さを保つこともできます。

◆オフィスホワイトニング
歯科医院で歯科衛生士に行ってもらうホワイトニングです。歯に専用の薬剤を塗布し、レーザーや光を当てて白くします。短時間で歯を白くでき医院でやるので安心です。すぐに歯を白くしたい人や、不安がある人におすすめです。1年程度で色が戻るので、毎年繰り返して処置を受ける必要があります。

◆ホームホワイトニング
歯科医院で個人の歯形に合わせたマウスピースを作り、自宅でホワイトニングジェルを流し込んだマウスピースを装着して、自分で歯を白くしていく方法です。歯の白さを実感するには2週間以上の時間を要しますが、オフィスホワイトニングより白さが増し、持続期間も長いという特徴があります。また、後戻りしたら自分で再度ホワイトニングをすることができるので経済的です。

ホワイトニングも蔵前の笠原歯科へご相談ください。

2019-02-18 | Posted in デンタルニュースComments Closed