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オーラルフレイルは要介護の入り口!?

オーラルフレイルとは?

英語で「オーラル」は『口腔の』、「フレイル」は『虚弱』を意味します。
オーラルフレイルとは2つの単語の掛け合わせで『口を介した体の衰え』のことです。
健康と要介護の間には、フレイルと呼ばれる、老化のはじまりを示すサインとなる中間的な段階があるとされています。
その手前にある、前フレイル期に「オーラルフレイル」の症状が現れます。

オーラルフレイル

どんな症状なの?

「オーラルフレイル」の症状は、食事を食べこぼす、固い物が噛めない、むせるようになった、滑舌が悪くなった等のささいな症状です。
しかし口腔機能が衰えると、次第に食べたり話したりすることが億劫になるだけでなく、栄養状態の悪化によって筋肉がやせ、体力が低下して外に出かけることが面倒になってしまいます。
そうして高齢者が社会とのつながりを失うと、まるでドミノ倒しのように心身の活力が弱まり、簡単に転んで骨折したりして次第に要介護状態になっていくのです。
健やかで自立した暮らしを長く保つためには、この段階で早く気づき、予防や改善に努力することが大切です。

オーラルフレイルチェック

※3点以上となった方は、専門的な対応が必要です。

はい:2点
いいえ:1点
半年前と比べて固い物が食べにくくなった
お茶や汁物でむせることがある
義歯を入れている
口の渇きが気になる
半年前と比べて、外出の頻度が少なくなった
さきいか、たくあんくらいの堅さの食べ物が噛める
一日に2回以上は歯を磨く
一年に1回以上は歯科医院を受診している

1~2点:
オーラルフレイルの危険性は低い
3点:
オーラルフレイルの可能性がある
4点以上:
オーラルフレイルの危険性がある

一般社団法人 神奈川県歯科医師会 オーラルフレイルハンドブック より引用

オーラルフレイルの予防方法

オーラルフレイルの予防として最も大切なことは、健康な歯と歯茎を保つことです。
「8020運動」といって、80歳で20本以上の歯があれば、食生活にほぼ満足することができるとの調査結果があります。
まずは、日常の歯磨きはもちろんのこと、歯科医院で定期検診を受けることを習慣にしましょう。
また、もし歯を失ってしまったら、そのままにせず適切な治療を受け、食べ物を噛めるようにしておくことが大切です。
健康はお口から。いつまでも健康でいられるように、お口の健康を心がけましょう!